在宅薬局の業務効率化を実現する オンライン服薬指導システム&電子カルテの機能比較

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在宅医療の需要拡大に伴い、薬局にも効率的かつ質の高いサービス提供が求められるようになっています。業務効率化やデジタル化を推進する中で注目されているのが、オンライン服薬指導システムと電子カルテです。これらを活用することで、在宅薬局の業務効率化と対人業務の質向上を両立できます。

今回の記事では、オンライン服薬指導システムと電子カルテについて、代表的なシステムの機能比較を行い、経営判断に役立つポイントを整理します。システム導入にお困りの薬局経営者の方は、ぜひお役立てください。

この記事は、2025年7月15日に開催したWEBセミナー「未経験者を即戦力に!HYUGA式 薬局事務 採用・育成 実践セミナー」の内容をもとに作成しています。きらりプライムサービスのセミナー情報は、こちらからご確認ください。

1. オンライン服薬指導システムの機能比較

オンライン服薬指導は、遠隔地にいる患者さんに対し、薬剤師がビデオ通話を用いて服薬指導を行う仕組みです。在宅業務との併用や薬剤師の在宅業務を可能とするオンライン服薬指導は、在宅薬局にとって重要なサービスのひとつとなっています。

オンライン服薬指導については、さまざまなシステムが登場しています。以下に、主な機能を紹介します。

予約機能

オンライン服薬指導の日時予約を設定する

ビデオ通話

アプリを通じてビデオ通話を行う

決済機能

処方薬の購入にあたり、クレジットカードやキャッシュレス決済などを用いて、オンライン上で会計を行う

薬の配送手配

薬の配送方法を選択し、宅配業者や自社配送などを手配する

処方箋のオンライン送付

医療機関から薬局へスムーズに処方箋を送付

服薬情報の記録

薬歴と連携し、指導内容を自動保存

服薬フォローアップ

服薬期間中にメッセージなどを送付し、患者さんへのフォローを行う

システムによって、オンライン服薬指導に必要な機能に限定したもの、業務効率化に幅広く対応するものなど、特徴はさまざまです。自社に必要な機能を見極めて、使い勝手の良いオンライン服薬指導システムを選びましょう。

ここからは、代表的なオンライン服薬指導システムの特徴や機能を紹介します。

1-1. MEDIXSかかりつけ支援|かかりつけ業務を幅広くカバー

株式会社メドレーが提供する「MEDIXSかかりつけ支援」は、日本最大級のオンライン診療システム「CLINICSオンライン診療」と連携し、巨大な医療プラットフォームを強みとしています。

オンライン診療・服薬指導はもちろん、電子お薬手帳や服薬フォローアップ、服薬情報の一元管理をサポートする機能も備えており、かかりつけ薬局の推進に役立つ機能を多彩に揃えているのが特徴です。

服薬フォローアップでは、アプリダウンロードや会員登録不要で、SMSにてメッセージを送れるため、患者さんから受け入れられやすい点も魅力。継続的なサービスを提供し、患者さんとの長期的な信頼関係の構築に貢献します。

こんな薬局にオススメ

  • オンライン服薬指導だけでなく、幅広い業務で活用したい
  • 服薬フォローアップを強化したい

1-2. SOKUYAKU|システム利用料無料で手軽に導入

ジェイフロンティア株式会社の「SOKUYAKU」は、診療予約〜オンライン診療〜オンライン服薬指導〜薬の配送までをワンストップで提供するサービスです。患者さんはアプリひとつで、オンライン診療とオンライン服薬指導を受けることができます。また、かかりつけ登録機能によって、かかりつけ患者さんへの利用を促すことも可能です。

保険診療ならシステム利用料無料、保険外診療は1件につき330円(税込)と、手軽に始められるコストパフォーマンスも魅力のひとつです。

こんな薬局にオススメ

  • オンライン服薬指導に特化したアプリがいい
  • コストパフォーマンス重視

1-3. つながる薬局|LINEでかかりつけ機能を強化

つながる薬局」は、LINEを利用した「かかりつけ薬局向けのオールインワンサービス」です。オンライン服薬指導、服薬フォローアップ、お薬手帳、健康相談、処方箋送信などを、LINEひとつで完結できます。

月間ユーザー数9,900万人を抱えるLINEを利用するため、患者さんへの負担を抑えつつオンライン化を進められる点が魅力です。シンプルな操作で、高齢の患者さんも使いやすい仕様となっています。

こんな薬局にオススメ

  • 専用アプリの導入に抵抗がある
  • 高齢者の患者さんにも使いやすいシステムがいい
  • かかりつけ機能を強化したい

1-4. kakari|攻めの戦略で患者獲得につなげる

メドピア株式会社の「kakari」は、かかりつけ薬局の“面処方応需拡大”を支援する薬局業務のトータルサービスです。オンライン服薬指導をはじめ、服薬フォローアップ、トレーシングレポートの作成支援、薬価差レポート、多職種連携チャットなど、多彩な機能を有しています。

特に注目したいのが、アプリでの自薬局専用のデザイン設計です。薬局のロゴを大きく表示できるため、患者さんから「薬局専用アプリ」という認識を持ってもらえることでブランディング効果も狙えます。処方箋送信を利用した患者さんのうち、5割以上がヘビーユーザーとなったという実績も心強いアプリです。

こんな薬局にオススメ

  • 薬局専用アプリでオリジナリティをアピールしたい
  • リピーターを増やしたい

2. 電子カルテの機能比較

電子カルテは、医師や薬剤師が、患者情報を共有・管理するための基盤システムです。在宅薬局においては、以下のような機能が業務効率化に寄与します。

  • 処方情報の一元管理
  • 患者データの検索・共有
  • 在宅訪問スケジュール管理
  • 記録のテンプレート化による入力効率化
  • オンライン服薬指導システムとの連携

薬局が導入する電子カルテは、医療機関との情報連携のしやすさや操作性が重要な判断基準になります。在宅訪問では、場所を問わず利用できるクラウド型が便利です。

ここからは、代表的な電子カルテの機能を紹介します。

2-1. Musubi|4つのシステムで薬局DXを強力に推進

株式会社カケハシの「Musubi」では、4つのシステムを提供し、薬局業務全般を支援するクラウド型システムです。「クラウド型電子薬歴Musubi」では、患者さんに画面を見せながら服薬指導を行います。患者さん個々に合わせた指導文で、患者さんとのつながりを強化することが可能です。また、オリジナルコンテンツの健康アドバイスによって、患者さんとの豊かなコミュニケーションを育みます。

オンライン服薬指導や服薬フォローアップの「Pocket Musubi」、経営データを見える化する「Musubi Insight」、発注・在庫管理のアシスタント「Musubi AI在庫管理」と組み合わせることで、薬局DXを総合的に進めることができます。

こんな薬局にオススメ

  • 患者さんと会話のきっかけをつくりたい
  • 在宅訪問の計画書や報告書も作成したい
  • Musubiのほかのアプリとも連携させたい

2-2. CARADA 電子薬歴 Solamichi|オールインワンクラウド薬歴

株式会社ソラミチシステムの「CARADA 電子薬歴 Solamichi」は、在宅業務にも対応したクラウド型薬歴管理システムです。シンプルな画面設計で操作性が高く、チェックを入れるだけで簡単に薬歴を作成できます。

特に人気が高いのが、「指導ナビ」機能。患者さん一人ひとりに合わせた服薬指導の内容を毎回提示し、内容をそのまま薬歴として残すことができます。特許を取得した『CARADA 電子薬歴』の独自機能で、過去内容と重複しない薬歴を作成することが可能です。薬剤師の知識や経験による個人差をなくし、薬歴の均一化を実現できます。

CARADA 電子薬歴 Solamichiは、きらりプライムサービスの在宅支援システム「ファムケア」とも連携しており、作成した薬歴内容をファムケアの報告書に転記することが可能です。薬歴と報告書のシームレスな連携により、在宅医療の業務効率化を推進します。

こんな薬局にオススメ

  • シンプルな操作で簡単に薬歴を作成したい
  • ファムケアを導入している
  • 端末の台数に制限がないシステムを探している

2-3. MEDIXS|薬剤師の声をもとに生まれたクラウド型薬歴

MEDIXS」は、使いやすさを追及し、現場の薬剤師の意見を取り入れながら開発されたクラウド型電子薬歴です。患者さんの基本情報と、過去と今回の処方内容を、1画面にすべて表示。服薬指導もクリックとドラッグ&ドロップで、簡単に入力できます。服薬指導をしながら、薬歴を記載できます。

パソコンが苦手な薬剤師でも、1日で基本操作をマスターすることができるよう、シンプルな機能に限定しています。記載箇所のカスタマイズや、項目の表示・非表示の選択が可能で、薬局ごとに使いやすいようカスタマイズできる利便性も魅力です。

こんな薬局にオススメ

  • 1画面で患者情報を確認したい
  • 服薬指導をしながら薬歴を作成したい
  • 薬局に合わせてカスタマイズしたい

3. まとめ

オンライン服薬指導システムと電子カルテの両方を活用することで、薬剤師の業務負担を軽減するだけでなく、服薬指導の質向上や、薬歴の均一化も図れます。薬局の規模や患者層、在宅業務の内容に応じて、最適なシステムを選択することが大切です。

きらりプライムサービスでは、在宅薬局のDX化や業務効率化をサポートするため、最適なシステムの選び方や、業務最適化のポイントをアドバイスいたします。在宅薬局経営にお悩みの薬局経営者の方は、ぜひ一度お問い合わせください。

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