【薬剤師】在宅訪問で準備するアイテム8選!
薬剤師による在宅訪問とは?
高齢社会を迎えた日本では、寝たきりや身体能力の低下などによって医療機関への通院が困難になる高齢者が増えてきています。
そのため、自宅にいながら医療が受けられる在宅訪問医療の需要が増えています。
近年では、薬剤師の在宅訪問業務の割合が増えてきているので、患者さんの家にいく準備をおこなうことが重要です。
薬剤師が在宅訪問をする目的として、お薬の配達以外にお薬の飲み忘れを減らして適切な服薬を支援する必要があるでしょう。
今回は、薬剤師が在宅訪問する場合に必要なアイテムを紹介します。
在宅訪問で準備をするアイテム8選!
①印鑑薬剤師が印鑑を使用する場面は、さまざま存在します。
多くの薬局では、処方されたお薬を確認して患者さんへ交付する際に、薬の袋に調剤印を押すことが多いです。
いつ、誰が調剤したのがわかるので患者さんの家で最終チェックをする場合にも使用できます。
その他にも、領収書が必要な患者さんにも押印する必要があります。
薬局で印鑑を押し忘れることもあるので印鑑を用意しておきましょう。
②消毒薬
新型コロナウイルス感染症の流行によって、アルコール消毒の重要性が増したと言えるでしょう。
在宅訪問サービスを受ける患者さんは、若い人に比べると免疫力が低下していることが多いので、感染症対策のためにも手指衛生は重要です。
患者さんの家では、手洗い場を借りて手洗いすることが難しい場合も多いので消毒液を在宅訪問時に持参しておくといいいでしょう。
③マスク
新型コロナウイルス感染症が流行してからは、日常生活においてもマスクは必須アイテムとなりました。
もちろん、薬剤師が在宅訪問をする場合にもマスクをする必要があります。
抵抗力が弱っている高齢の患者さんは、よくある風邪症状でも重症化するリスクがあります。
感染症の原因として飛沫感染が多いので飛沫を飛ばさないようにマスクをして患者さんの家に訪問しましょう。
④はさみ
薬剤師が在宅訪問をする場合には、お薬の配達以外にも服薬管理を支援する業務があります。
処方薬が複数存在し、管理が困難である場合には一包化をして服用タイミングごとにひとまとめにすることもあります。
患者さんの状態によっては、処方薬が変更することもあるので一包化された薬から中止薬を抜く作業もあるので、一包化した袋を切るためにもはさみが必要です。
薬以外にもお薬の説明書を切って目につきやすい場所に貼り付けたり、一包化ができない医薬品を切って貼り付けたりすることもあるのではさみが活躍する場面は意外にも多いです。
⑤マジックペン
薬剤師にとって筆記用具は、通常業務だけでなく在宅訪問でも必要になる場面があります。
複数の医薬品を一包化によってまとめてから配達をした際に、色のついたペンで「朝・昼・夕」の用法を目立たせたりします。
変更があると、印字された日付や薬品名を現地で書き換えることがあります。
その他にも、薬を入れる袋に「胃薬」「血圧の薬」など薬効を記載しておくと患者さんにもわかりやすいです。
どのようにすれば患者さんが問題なく医薬品を服用できるか、患者さん本人と相談してみるといいでしょう。
⑥お薬手帳
お薬手帳は、いつ、どこで、どのようなお薬が処方されたかを記録する手帳です。
お薬手帳を病院や薬局などの医療機関へ持参することでお薬の飲み合わせを確認することができるので、複数の医療機関で処方薬をもらっている方には必須のアイテムだといえます。
お薬手帳のページがいっぱいになると薬局で新しい手帳が交付されますが、在宅訪問では薬剤師が持参する必要があります。
初めて在宅訪問する場合にはお薬手帳を持っていくといいでしょう。
⑦お薬カレンダー
在宅訪問が必要な患者さんには、通常より認知能力が低下している患者さんも存在します。
服薬管理が難しくなっている患者さんには、お薬カレンダーを活用してみるといいでしょう。
お薬カレンダーにお薬をセットすることで、服用タイミングや飲み忘れを確認しやすくなります。
患者さん自身でお薬カレンダーへ処方薬のセットが困難である場合には、薬剤師が処方をセットすることで服薬管理を手助けできます。
⑧テープのり・セロテープ
一包化したお薬や漢方薬、一包化ができない薬などをテープのりやセロテープなどで貼り付けることで、飲み忘れを減らすことできます。
ホッチキスでも問題はありませんが、ホッチキスの芯を誤飲する可能性もあるので推奨していない薬局もあります。
勤務している薬局によってどのように対策をしているか確認が必要です。
薬剤師が在宅訪問で気を付けることは?
在宅訪問は薬局の調剤作業とは異なり、患者さんのプライベートな空間へと入るため、患者さんへ不信感を持たれないように態度や服装などには注意が必要です。
訪問時には、電話などで事前に連絡を入れたり、訪問時の注意点をケアマネージャーや医師、訪問看護師などから確認をしたりしておくといいでしょう。
残薬を預かったり、お薬カレンダーにセットしたりする場合にも患者さんのペースやこだわりがある場合が多いので患者さんに確認しておく必要があります。
患者さんとの円滑なコミュニケーションを意識するといいでしょう。
まとめ
薬剤師が在宅訪問するときに持参したいアイテムとして印鑑、消毒液、マスク、はさみ、マジックペン、お薬手帳、お薬カレンダー、テープのり・セロテープがあります。
患者さんがお薬を問題なく服用するためには、患者さんが何に困っているのかを聞き取るコミュニケーションと問題解決能力が必要だといえます。
患者さんの状態に合わせてアイテムを活用してみてください。
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監修薬剤師:原 敦子
HYUGA PRIMARY CARE株式会社
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